キレイになる「石けん」の選び方。「オーガニック」を謳っていても…
手作り石けん作家・井出順子先生が提案する美容の秘訣
例えば「オーガニック成分配合」と書いてあっても、その内容全てがオーガニックの自然由来というわけではありません。商品をひっくり返して原材料のラベルを見てみたらオーガニックの成分はほんの一部で、その他の原材料は他のものと変わらないほどケミカルまみれだった…というケースは決して少なくありません。
同様に「〇〇不使用の無添加」となっていても、その商品を見極めるには、他にどんな成分が配合されているのかを確認することが大事なポイントです。特定のケミカル成分が不使用だとしても、他に使われているものが全てナチュラルだとはここでも限らないのです。
安心だと思って毎日使っているクレンジング、化粧水、美容液、コスメ、シャンプー、ボディーソープ・・・そのラベルに書いてある成分を今度じっくり見てみましょう。「自分はどんなもので肌を洗ったりつけたりしているのだろう?」と興味を持ってみるのです。ラベルには聞いたことのない横文字がたくさん並んでいるかもしれませんが、インターネットでちょっと調べれば情報のヒントが出てきます。
成分の正体を垣間見ることで、手元にあるものを使うのがちょっと怖くなってしまうかもしれませんが・・・。これは自分に合ったスキンケアを見つけるための第一歩。向き合ってみる価値は十分にありますよ。
さて、美肌のために特に気をつけて見ていただきたいのが「洗う」ために毎日肌に使っているもの。女性であればメイクを落としたり、洗顔をしたり、身体や髪を洗ったり、とほぼ日課になっていますよね。毎日繰り返し使っているものは肌に大きく影響します。
そもそもスキンケアで大事なのは、外側から何かを与えることよりも「どれだけ肌本来の自然で健康な状態を守れるか」にかかっていて、それを左右するのが「洗う」という行為なのです。
私たちの肌には本来、外側からの刺激を守るための自然なバリア機能やターンオーバーという新陳代謝の機能が備わっています。この機能がちゃんと働いていることが本来の肌の美しさに繋がります。
ところが市販のクレンジング剤をはじめとした「洗う」ための洗浄剤の中には、汚れを落とす際に肌に負担をかけながら本来の肌の働きを邪魔する成分が含まれていることがほとんどです。もこもこの泡立ち、しっとり感、ツルンした洗い上がり・・・一見使い心地がいいように感じるものは消費者に向けた分かりやすい使用感が優先されるがため。それらは肌にとっては有害な合成成分で実現されていることが多いのが現実です。
そんな洗浄剤を使い続けたら、残念ながら肌本来の機能は弱っていきます。でも肌は毎日きれいに洗わないといけないですよね。では、どんなものを使えばいいのでしょうか?